こだわり写真
【鎌倉デイズ】vol.25 人なく音もなく
平成25年1月14日月曜日の成人の日は、朝のうちの雨はどこか柔らかな印象だった。白いものが舞い始めたのは午前9時ごろからだろうか。屋根や地面に落ちてもすぐに溶けてしまう。そんなはかなげな雪がたちまちのうちに吹雪のような激しさを増してくる。北風が強まり、どういうわけかお昼が近づくにつれて気温も下がった。
「武家の古都」にはイメージとして雪景色が似合いそうだが、実際に鎌倉に雪が積もることは珍しい。年に1度あるかないか。10センチを超える積雪となると、これはもうめったにない。(文:編集委員 宮田一雄/撮影:写真報道局 渡辺照明/SANKEI EXPRESS)
【鎌倉デイズ】vol.24 深まる秋 稚児の舞い~光明寺・お十夜~
材木座、由比ガ浜に広がる砂浜の海岸線の東端の近くには、浄土宗大本山光明寺がある。今年も10月12日から15日まで十夜(じゅうや)法要が営まれた。境内にはたくさんの露店が並び、「お十夜」の名で親しまれる鎌倉の秋の風物詩でもある。
今年は13、14日が土日だったので、例年以上に訪れる人が多かった。
(撮影:写真報道局 渡辺照明/文:編集委員 宮田一雄/SANKEI EXPRESS)
【鎌倉デイズ】 vol.23 霊峰望む鎌倉の海
暑い暑いと言っているうちに季節はいつの間にか移っている。9月12日には甲府地方気象台から富士山の初冠雪が発表された。この秋は平年より18日も早いという。
写真の富士山は8月25日夕、鎌倉のお隣、逗子市の小高い岬の上の大崎公園まで上がって撮影した。鎌倉沖の海。その向こうに江の島と富士山。
《武家の古都・鎌倉》と《富士山》は今年1月、世界文化遺産登録の候補として、文化庁からユネスコに正式推薦された。
推薦を受け、富士山では8月29日から9月5日まで、専門家機関である国際記念物遺跡会議(イコモス)の調査員による現地調査が行われた。鎌倉の現地調査は9月24日から4日間の予定だ。来年6月の世界遺産委員会で両者がともに登録されることを期待したい。(撮影:写真報道局 渡辺照明/文:編集委員 宮田一雄/SANKEI EXPRESS)
【鎌倉デイズ】Vol.22 浜神輿 夏風の海よ平らかに
海の日の16日、色とりどりのビーチパラソルが並ぶその由比ガ浜海水浴場のすぐ西側の坂ノ下海岸で、石上(いしがみ)神社の「御供流(ごくなが)し」が行われた。安全を願い、海に御供(神前に供えた赤飯)をささげる神事。いつもなら浜に運ばれた神輿(みこし)は、飾り船で海上を渡るのだが、今年は海が荒れていたため船による海上渡御は中止された。
坂ノ下地区は昔からの漁業の町。せっかくの行事の一部が中止になったのは残念だが、この判断もまた、海に生きる人たちの知恵というべきだろう。
(撮影:写真報道局 渡辺照明/文:編集委員 宮田一雄/SANKEI EXPRESS)
【鎌倉デイズ vol.21】 光る雨 輝く花
春先から寒い日が続いていた鎌倉も梅雨に入ってようやく、平年並みの気候に落ち着いてきたようだ。
北鎌倉や長谷のアジサイ名所も開花状況はほぼ平年並みということなので、梅や桜の遅れをここに来てようやく取り返した印象だ。
北鎌倉の谷戸(やと)にたたずむ明月院(めいげついん)の境内はヒメアジサイが中心、海を望む成就院(じょうじゅいん)の石段にはセイヨウアジサイが多い…とアジサイ名所の表情はそれぞれ異なる。
うっとうしい梅雨空のせいか、1年の中でも6月は季節としての印象が淡い。ただし、雨のおかげで逆に花も緑もひときわ鮮やかな輝きを増す。そんな瞬間もある。
ぬれた傘をたたみ、雨上がりの夕暮れを歩く。ウグイスが鳴き、ホタルがすっと光の筋を引いていく。梅雨こそが実は、鎌倉に最も似つかわしい季節なのではないか。そのことを思わず納得してしまう小さな時間の宝石は、いつも不意打ちのようにやってくる。(撮影:写真報道局 渡辺照明/文:編集委員 宮田一雄/SANKEI EXPRESS)
震災復興支援の着物ショー 鎌倉・鶴岡八幡宮
新緑深い神奈川県鎌倉市の鶴岡八幡宮で6日、東日本大震災復興支援チャリティー「日本の心・日本の絆-美しき着物・彩りの花-」(産経新聞など後援)が開かれた。昨年5月に続き、八幡宮の正式奉納とし2回目の開催。チケット売り上げの全額が被災地支援に役立てられる。
写真詳細へ【鎌倉デイズ】 vol.20 つくばいに水音すずし、初夏の庭
白い砂と石。枯山水の庭を新緑が取り囲み、つくばいに活けられたシランがひときわ鮮やかなコントラストを描く。小さな紫の花がそっと置かれることで、周囲の緑が一気に求心力を高め、一滴の水の音が逆に境内の静けさを伝える。
背景こそが主役。鎌倉とはそういう街でもあるのだろう。鎌倉五山第五位の名刹(めいさつ)、浄妙寺の境内にあるお茶室・喜泉庵では、枯山水の庭を眺め、抹茶と干菓子でしばしの休息をとることができる。初夏の日差しに体も心も、ほぐれていくようだ。(撮影:写真報道局 渡辺照明/文:編集委員 宮田一雄/SANKEI EXPRESS)
【鎌倉デイズ】 vol.19 春浅く桜の下の花まつり
鎌倉の中心軸である若宮大路では毎年4月の第2日曜日に鎌倉まつりのパレードが華々しく行われる。今年はその第2日曜が8日だったので、お釈迦様の誕生日を祝う各寺院の花まつり(灌仏会(かんぶつえ))とも重なり、ひときわたくさんの人が鎌倉を訪れた。 おお、鎌倉の4月は熱いぞ!といいたいところではあるが、お天気の方は例年になく冷たい春。3月に入っても真冬のように寒い日が続いたせいか、梅も桜も開花が遅れた。 もっとも、そのおかげで4月8日には、各寺院の花まつりも、若宮大路のパレードも、桜の花のもとで行われた。まさしく、禍福はあざなえる縄のごとしである。世の中、悪いことばかりではないさ。そんなメッセージを伝えるかのように花びらが風に舞う。 冷たい春はまた、希望の春でもある。 (撮影:渡辺照明/文:編集委員 宮田一雄/SANKEI EXPRESS)
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